産地紹介(地中海地方)

Alella / D.O. アレーリャ

D.O. アレーリャ

DOアレーリャの花のような白ワイン、そしてあまり知られていない赤ワインは、過去40年間の都市開発によって縮小を余儀なくされてきた非常に古いブドウ畑から生まれています。
今日のD.O.は1956年の創設時の3分の1の大きさにすぎませんが、1989年には沿岸部の山脈の斜面に広がるように拡張されました。
1980年代には、一連の新しいブドウ品種が導入されて、ワインは近代化し、新しい可能性が明らかになりました。 ワイナリーは、海に向かう階段状の斜面に築かれた都市型の農場です。
どのブドウ品種を栽培するか、そして畑のどの部分でどの種類のワインを生産するかは、畑の高度によって決まります。

ワインの種類

D.O.アレーリャのワインには以下のものがある。
通常のワイン(スティルワイン)の白、ロゼ、赤ワイン以外に、地中海沿岸の伝統に沿った以下のリキュールワインも生産されている。またD.O.アレーリャの中でスパークリングワインの製造も許可している。

ビノス・デ・リコール(リキュールワイン)

ランシオ(酸化させたワインという意味):
ガルナチャ・ブランカ、マカベオ、またはガルナチャ・ティンタから造られる伝統的な上質なワイン。白ワイン用のオーク樽で酸化をさせる。アルコール度数は14%º以上でなくてはならない。
ミステラ:
伝統的な高品質のワインで、あらゆる白ワイン用の品種から造られる。アルコール濃度が12%になった時にモストとフロールを分離してからワインを濾過する。その後アルコールを加え、1日1回、1週間かけてアルコール濃度が15%になるまで取り除く。最大アルコール濃度は20%。
ビノ・デ・ドゥルセ・ナトゥラール(天然甘口ワイン):
伝統的なワインで、1ℓ当たり250g以上の糖分が含まれており、その一部を発酵させている。アルコール濃度は最低12%で、少なくとも15%は必要、最高20%まで。

ビノ・デ・エスプモセス・デ・カリダ(高品質スパークリングワイン)

認定ブドウ品種から造られたワインで、最低アルコール濃度は10.8%、最高は12.8%。伝統的な瓶内2次発酵によって造られる。高品質スパークリングワイン製造のためのベースワインとして使用することができる。(訳注:D.O. CAVAの製造もおこなわれている)

ビノ・デ・アグハ(微発泡ワイン)

すべての白ブドウと黒ブドウ品種から造られる微発泡ワインで、最低アルコール濃度は10.5%で最高は12.5%vol。発酵中に発生した炭酸が一部残っている。

地理的エリアの区分

D.O.アレーリャのワインの生産に適したブドウ栽培地域は、この条項に記載されている市区町村または地理的区域に位置する登録ブドウ畑の区画で構成され、本仕様書の第6章に示される認可ブドウ品種が植えられる。

気候

海沿いの地域(マレスメ)の気候は地中海性気候。年間降水量は約550mm~800mmで、北部のモンテネグレ地域で最高値、南部の沿岸都市で最低値に達する。雨季は秋で、乾季は夏。冬の気温は平均8℃~10℃、夏は平均22℃~23℃の穏やかな気候で、年間気温差はあまり大きくない。11月から3月にかけて凍結することもある。
海側には、沿岸で保護された地中海と平行に走る回廊があり、気温が非常に高くなる夏の間この回廊が内陸部の冷たい風を遮り、海風を保っている。内側の斜面では朝霧が発生し、西側の山脈に集まる。夏には2つのエリアを結ぶコル・デ・パルペス、フエンテ・デ・セラ、そしてラ・コンレリアという3つの自然な回廊を海風が通過し、ブドウ畑をリフレッシュする。

歴史と文化

アレーリャのワインの最もミステリアスな魅力とは、海と山の間にある小さなブドウ畑の存在であり、長年に渡り外部の好奇の目から隠れ、大都市圏の拡大に対する立派で不平等な戦いから生き伸びてきたことである。
アレーリャのワインには長い歴史があり、常にそうであった訳ではないが、カタルーニャのワイン製造において重要な意味を持っていた。ローマ時代にはすでによく知られ愛されており、プリニオとマーシャルによってレイエタンワインとして引用されていた。バレスのワインは中世にはバルセロナで好まれ、後にカタルーニャから世界へと輸出される最も品質の高いワインの1つとなった。これにはスペインの植民地に多くのカタルーニャ人がいたことも影響している。 今日このワインの伝統はすべて生きており、D.O.アレーリャのワインは、その地が本物の地中海の町であり続けるという意志を象徴している。それ故ワイン生産者達にとって貿易の難しさ等長年に渡る様々な事件よりも、最も強調すべきは19世紀末にブドウ畑を完全に壊滅させたフィロキセラの害についてだ。
イベリア半島で最も小さくそして最も古いD.O.の一つであるアレーリャは、近代化され、栽培と醸造における新しい技術やシステムを取り入れているが、同時にこの地域のワインは、品質としっかりとした個性によってのみ真の普遍的な側面を見出すことができるという基準を保っている。
D.O.アレーリャはバルセロナの北部に位置し、320haの面積を占め、海に近いマレスメと、コルディレラ・リトラルの反対側に位置するバレス・オリエンタルの2つの地域から成る。これらの地域の個性とブドウ畑の栽培は、どちらもローマ時代から今に続いている。
経済は伝統的に農業と漁業により成り立っている。中でもブドウ栽培と花の栽培が際立っており、カタルーニャのこの部門の生産の半分以上を占めている。工業化、特に織物も経済に強い影響を与えている。
食に関してバレス・オリエンタルは通過の土地と言える。人々の流れは非常に多様な料理をこの土地にもたらした。
D.O.アレーリャに加えて、ガンセットのインゲン豆の原産地呼称であるバレス・マレスメ保護原産地指定にも注目する価値がある。
アレーリャのブドウ畑からは、長い歴史が正当化するであろう多くのことが言える。並外れたプロセスを経て近年近代化されたが、しかしそれよりも現在は都市部のブドウ畑の特徴に注目すべきであろう。このような側面にもかかわらず、そのブドウ畑は生き残り、典型的に、規則正しく、毎年、土壌、水、土地を変え続け、アレーリャのワインのような輝く魅惑的な製品に働きかけて来た。
他の何よりもアレーリャのワインは常にバルセロナ料理の伝統に組み込まれて来たが、それは主に今世紀初めに今日の偉大なバルセロナの基礎を築いた、生まれ変わり進化し続けるバルセロナである。その頃の人々はアレーリャのワインの名声に敏感で、それをその時代と街の象徴としたのだった。
伝統と現代性、過去と未来、田舎と街、海と山を組み合わせた今日のD.O.アレーリャのワインは、象徴であることに加え、エレガントで香りの良い、クリスタルに輝くワインであり、北部の穏やかさと地中海の情熱を併せ持った、すばらしく調和のとれた例外中の例外と言えるものだ。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2018年5月現在)およびアレーリャ原産地呼称統制委員会HPの一部を和訳したものです。

Alicante /アリカンテ

バレンシア州の最南端にあり、地中海に面した高台にある地区と、ムルシア県と接している内陸部と二つに分かれています。地域で造られるワインの大半はリゾート客たちによって地元で消費され、また地域伝統のフォンディヨンと呼ぶ酒精強化タイプのワインもありましたが、ワイン産地としては特に知られていませんでした。
ところが1990年代に醸造設備や技術投資が行われ、内陸部では地元品種のモナストレルなどのほか、カベルネ・ソーヴィニヨンシラーなどの外来種を用いて造る新しいスタイルの高品質ワインが次々に登場しました。また高台の地区では、洗練された味わいのモスカテルの甘口デザートワインが登場し、海外へも輸出されるようになってきました。

Cataluña / D.O. カタルーニャ

D.O.カタルーニャ

DOカタルーニャは、1999年にすべての伝統的なブドウ栽培地域を対象に設立されました。
既存のカタルーニャの各DOに加えて、それらのDOの対象外の地域の、高品質なワインにDOの認証を提供しています。

DOカタルーニャは、より柔軟な規制のもとでワインを生産し、異なる地域の品種間のブレンドを可能とし、その原産地の哲学と、一般的に認められた質的な工程を尊重し、(カタルーニャという)アイデンティティを掲げた商品を提供することを目的としています。

範囲と特徴

DOカタルーニャは、イベリア半島の北東部にあり、地中海とピレネー山脈の間に位置しています。
カタルーニャ州には、11のDO(原産地呼称)とDOカバがあり、そこにはDOカタルーニャも含まれます。DOカタルーニャはこのカタルーニャ地方における最も新しいDOのひとつですが、同時に現在最もワインの生産量(ボトル換算で)の多いDOでもあります。
DOカタルーニャのシールの付いたワインは、その品質を消費者に保証しています。

生産地域

DOカタルーニャはイベリア半島の北東、地中海とピレネー山脈の間に広がっており、グリニッジ子午線の北緯40.3°~42.5°、東経1°~3.2°に位置しています。
ブドウ畑は約43,000hヘクタールで、カタルーニャ州の426の自治体に分散しています。ここではブドウ畑は伝統的な方法で栽培されており、この地域の景観や文化の特徴であり基本的な要素となっています。

歴史

この地域のワイン栽培の伝統はカタルーニャ自体の歴史よりも古く、ワインはカタルーニャ文化と地中海文化の、重要な要素となっています。 フェニキア人とローマ人がブドウ栽培を取り入れて以来、ワインは我々の日常生活、食事、文化、そしてお祝いの瞬間などの一角を担ってきたのです。
カタルーニャには、他には類を見ない自然条件、即ち非常に多様な土壌、微小気候、地形条件、地理的場所などが有り、それらが達成すべきワインの多様性、品質、そして継続的なワイン造りの可能性を実現しているのです。

ブドウ栽培を巡る旅

紀元前4世紀
ブドウ樹が、ギリシャの大都市エンポリウム周辺からカタルーニャへ、フェニキア人とギリシャ人によってもたらされました。
紀元前2世紀~5世紀
カタルーニャではローマ人によるブドウ栽培が盛んになりました。
6世紀~8世紀
ローマ帝国の崩壊、そしてババリア人とムーア人の侵略により、ブドウ栽培は廃れました。
10世紀~11世紀
カタロニアは、フランク王国からの独立を勝ち取りました。バルセロナの街が拡大し始め、重要な修道院が建設され、周辺地域でブドウが再び栽培されるようになりました。
1758年
カタルーニャ南部全体にブドウ畑が広がり、地域の主要な経済的基盤となり、ワイン、ミステル、ブランデーがカタルーニャの主要輸出品となりました。
19世紀(モダニズム)
ガウディ、セサール・マルティネル、ドメネク・イ・モンタナネールなどの著名な建築家のおかげで、多くのワイナリーがこの時期に建設され、それらは現在「ワイン大聖堂」として知られています。例えば、ピネル・デル・ブライ、ファルセット、ガンデサ、ヌレス、ラ・エスプラガ・デ・フランコリーなどの協同組合などがあります。
伝統と近代化
カタルーニャのブドウ栽培は、世界中で楽しめる最高の品質のワインを作り続けるために進歩を続けています。
21世紀
今日、カタロニアのブドウ文化は、地域に深く根付いた一連の伝統活動を通じて見かけることができます。 特に際立っているのは、各地の収穫祭、人間の塔で知られる「カステラーコンテスト」、数えきれないほどの無数のワインフェアなどであります。

DOカタルーニャの背後にある基本的なガイドラインは、「強化、創造、革新」 現在、DOカタルーニャには、カタロニアの自治体とワイン生産者の大部分が含まれています。 その目的は、ワインとブドウの品質を漸進的に改善し、現在の市場の需要に応えるために必要なメカニズムとして、最新の技術の研究と応用を支援することでした。 「強化、創造、革新」は、DOカタルーニャの背後にある基本的なガイドラインです。 このため、認可されたさまざまな種類のブドウがあり、ブドウ生産者とワイナリー、柔軟性、創造性、自由度のあるワインを生産することができます。

DOカタルーニャのおかげで、アノイア地方またはバイス・ジョブレガット地方の大部分のような、他のDOに割り当てることができない、素晴らしいワインを生産する多くのワイン生産自治体が、 DOカタルーニャの認証により品質が保証され、消費者の信頼を得ることができています。

2003年にはDOカタルーニャの認証シール付きのワイン2,200万本が販売されました。現在では6,030万本に達しています。

気候

気候は地中海性です。
年間日照時間:2500時間
年間の平均気温:14度
最も乾燥した地域での年間降雨量:350mm
最も湿度の高い地域での年間降雨量:600mm

ワインについて

すべてのDOカタルーニャワインは、厳しい温度管理の下、ステンレスタンクでマストを発酵させることにより、原材料の最大限の表現を追求する方法と、オーク樽との接触による特徴的なブーケを提示すると同時により豊かで複雑になる方法があります。

ワインの種類

1.白、ロゼ、赤ワイン
2.クリアンサ、セルバとグラン・レセルバは、それぞれ樽での最低熟成期間が6ヶ月、12ヶ月、赤ワインは24ヶ月、そしてトータルで2~3年または5年以上。
3.スパークリングワインとリキュールワイン
認可された幅広いレンジのブドウ品種が提供するさまざまなオプションに従って、珍しいブレンドを見つけ出します。 カタロニアで伝統的に栽培されている品種は、我々の土地に近年植えられた外国品種としばしば混ざり合っています。

世界の中のDOカタルーニャのワイン

海外市場において存在感があり19.9万本を販売しています。
主要な市場はヨーロッパ、特に英国、ドイツ、オランダです。
ヨーロッパ以外は、米国、日本、カナダ、メキシコにおいて存在感があります。

2017年のレポート

年間販売数 6億2千400万本
国内市場のシェア47%
国際市場のシェア53%
白ワインの販売量 22.638.199 L (国内市場、国際市場の合計)
ロゼワインの販売量 4.250.964 L (国内市場、国際市場の合計)
赤ワインの販売量19.940.741 L(国内市場、国際市場の合計)

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2019年12月現在)およびカタルーニャ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Conca de Barberá / D.O. コンカ・デ・バルベラ

DOコンカ・デ・バルベラ

白ワインで古くから知られているこの産地は、カタルーニャ南部タラゴナ県北部に位置し(一部レリダ県を含む)、フランコリ川とアンゲラ川によって削られた盆地が主たる産地です。平均標高は350から600メートルです。

このDOの生産者は近年新しいブドウ品種での多様化を進めており、白ワインと赤ワインの両方を生産しています。 これらのワインは、ブドウ畑の場所、その地形と気候の優位性による優れた品質、新しい設備への投資を考えると、将来に大きな可能性を秘めています。

ブドウ畑の大部分は非常に若く、細心の注意を払って設計され、近代的な栽培がなされています。また将来性の低い品種は、より高品質の品種に置き換えられています。

現在この産地のブドウ畑の多くの部分は、カバのベースワインの生産に割り当てられています。

気候

海に近いところは地中海性気候だが、レイダ県の産地は大陸性気候に近い。湿った風の影響を受ける。下流域では部分的に霜が降りる。

降水量と気温

年間の降水量は450~550mm。 気温は平均13~14度。最高気温は35度で最低気温は0度。

トレパット

DOでは、コンカ・デ・バルベラの原産品種である黒ブドウのトレパットに注力している。
活発な品種で、房は大きくて引き締まっており、果実は大きく丸みを帯びている。発芽は早く、成熟は遅い。ヘクタール当たりの収穫量は8,000~12,000 kg / ha。コンカ・デ・バルベラ原産の品種だが、コルブ-バハ セグラ川とコンカ・デ・トレンプ地域でも栽培されている。春の遅霜に敏感で、干ばつにも弱い。新鮮な土壌が最適。短梢剪定が適している。

この品種からはロゼワインとロゼのカバが作られる。軽い酸味のフルーティーなワインになり、良好な酸味と中程度のアルコール含有量。ロゼとして作られると、軽くてフレッシュでフルーティーなワインに、赤ワインの場合は、独特の色と香りを持つフレッシュなワインになる。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2020年2月現在)およびコンカ・デ・バルベラ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Costers del Segre / D.O. コステルス・デル・セグレ

DOコステルス・デル・セグレ

エブロ川の支流である「セグレ川のほとり」を意味するコステルス・デル・セグレの原産地呼称は、約20年前に設立されました。それ以来、協同組合と民間のワイナリー双方が協力し合い、新しいサブゾーンの策定や、伝統的な在来品種の育成の傍ら、国際品種の実験的な栽培を取り入れるなど、多くの変化がありました。
今日、このDOでは、スペインで最もユニークなものと考えられているいくつかのワインを含む、素晴らしい個性を持った一連のワインが生産されています。それらは、土地固有の地元のブドウと、近年栽培されているフランスの品種とのブレンドによるものです。 同時に、気候と土壌条件のおかげで、将来の開発の可能性も十分にあります。

歴史

海から離れた内陸のこの地では、何世紀にも渡り商業化の波に飲まれずに個性的な独自のワイン造り出してきました。その後ブドウ品種と生産方法の革新。カタルーニャで最初にカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネなどの外来品種が導入され、カリフォルニアのワイン製造技術が採用されました。

1983年頃、レエダ県の優れたワインと地域の伝統を守るために、管理委員会の設立が必要と考えられました。当時ライマット社のワインが大成功を収めていたため、この地域のワインのプロモーションが行われるようになり、その機会を利用して有力な生産者が集まって現在の規制委員会の基礎が築かれました。1998年にコスタルス・デル・セグレの地理的範囲が指定され当初は4つのサブゾーンでしたが、2005年に7つのサブゾーンに改正されました。

地理、地質、気候

DO指定エリアでは、地質的および気候的な特性が、通常の地理的特徴と逆になっています。セグレ川の中流域を中心として、ピレネー山脈とエブロ川の間に広がるエリアで、海の影響を受けない、雨の少ない、日射量の多い地域で、内陸部の乾燥気候ですが、冬の湿気としつこい霧も特徴です。 ブドウ畑は標高200〜1100mに位置しており、土壌は石灰質の砂で覆われており、DO全体に大きな均一性があります。 アルテサとパジャルスのサブゾーンは最北端にあり、標高の高いところにブドウが植わっており、ピレネー山脈の影響を受けています。 ライマットは、穏やかな起伏を持つ大陸性気候の土地です。 セグリアのサブゾーンがあるレリダ平野は、一般的には灌漑されていません。 ガリゲスとルイコルブの谷は乾燥した土地です。

ブドウ品種

カタルーニャへのフィロキセラの到達は1879年でしたが、レリダ県には1895年までやって来ませんでしたが、その後徐々に被害が拡大し、1901年にはすでにかなり広がっていました。フィロキセラ後のブドウの栽培はそれまでの1割強と、大幅に減少しました(殆どがオリーブの樹に取って代わられました)。ピノ、サンソー、スモイ、ガルナッチャがフィロキセラの害で壊滅しました。モナストレル、マカベオ、トレパット、ガルナッチャ、スモイは、アメリカ系品種の台木に接ぎ木されました。これはまた同時に、カベルネ・ソーヴィニヨンなどのフランスの品種が輸入された瞬間でもありました。

生産と加工

栽培

栽培においては植物の生理学的バランスに準拠しており、環境にやさしく、ワイン製造に最適な条件でブドウを入手する農業知識を適用しています。

サポートされている生産
許可されている最大生産量は、白品種と黒品種の両方で、1ヘクタールあたり120ヘクトリットルのワインです。

生産方法

グレープジュースの生産は、ワインの品質向上を目的とした最新の技術を用いた伝統的な慣行に従います。 マストまたはワインの抽出に適した圧力を加えて、ブドウの収穫100 Kgあたり75リットルのマストまたはワインを超えないようにします。

ワインの種類

DOコステルス・デル・セグレの対象となる、生産および瓶詰めされたワインは、種類に応じて、最低アルコール度数が決まっています。
•白:10.5%
•ロゼワイン:10.5%
•赤ワイン:11%
•高品質のスパークリングワイン:最小10.80%、最大12.80%
DOコステルス・デル・セグレによって評価されたワインは、高品質なスパークリングワインのベースとして使用されます。それらは、伝統的な製法に従って作られ、瓶内で二次発酵を行います。熟成期間は、ティラージュからデゴルジュマンまで9ヶ月です。
•リキュールワイン:最小15%、最大22%
•アグハ ワイン(微発泡ワイン):最小10%、最大12.5%

クリアンサ

赤ワインではで熟成は24か月以上(そのうち6か月間オーク樽)必要です。白ワインとロゼワインは18か月以上であり、最低6か月の樽熟成が必要です。

レセルバ

赤ワインは熟成36か月以上、うち12か月間は樽で、24か月は瓶での熟成が必要です。 白とロゼワインでは、24か月以上であり、最低6か月はオーク樽に入れ、少なくとも18か月はボトルで熟成させます。

グラン・レセルバ

赤ワインは24か月未満の樽、および36か月未満のボトル熟成が必要になります。白ワインとロゼワインの場合、最低48ヶ月、オークでの熟成最低6ヶ月、瓶での熟成は42ヶ月となります。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2020年2月現在)およびコステルス・デル・セグレ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

地中海地方その他の産地(カタルーニャ)

カタルーニャ州には小さくて魅力的な原産地呼称が集まっています。地中海沿岸では、タラゴナの北部にありしっかりとした骨組みと濃厚な果実味の赤ワインで注目されるモンサンが新しいDOとして独立、2002年に中央政府の認定を受けました。内陸部の山中の産地で、無名ながらも将来の期待されるテラ・アルタではランシオワインから軽いフレッシュなタイプのワインが造られるようになり、コンカ・デ・バルベラではパレリャーダ100%から香りの良い辛口の白ワインやガルナチャウル・デ・リェブレから造られるクリアンサが注目され始めています。運河と大規模な土地開発によって誕生したコステルス・デル・セグレでは早くから外来種を積極的に登用しています。その他、カタルーニャの聖地モンセラット山のふもとでチャーミングなワインを産出するプラ・デ・バジェス、またバルセロナの北の地中海沿岸には、爽やかな白ワインを産するアレーリャエンポルダがあります。いずれの産地もこの地方の固有種とともに外来種を栽培し、それぞれの長所をうまく組み合わせた新しいスタイルのワインを造り出すようになってきています。また、カタルーニャ地方に点在する原産地呼称以外の産地をカバーするために、2001年にDOカタルーニャがスペイン中央政府から公式に認められ新たに誕生しました。

Empordá / D.O. エンポルダ

D.O.エンポルダ

エンポルダのブドウ畑の生産者とワインメーカーは、より健全なブドウのクローンと新しい発酵技術に注力しており、その結果としてこの地域は高品質のワインの生産者になると約束されています。

この産地は伝統的に協同組合が中心でしたが、若い醸造家達が率いる新しい小さな家族経営のワイナリーが生まれはじめています。 彼らも同じく新しい醸造方法に刷新しています。 この産地では国境を越えてすぐのフランス同様、スイートナチュラルワインが伝統的に造られていましたが、今日ではモダンなスタイルの赤ワインの産地として知られています。

歴史

ワイン文化とワイン貿易の知識が紀元前6世紀頃にカタロニアに到達したことは間違いありません。 その地域はスペインで最も重要なギリシャの植民地であり、エンポリアエは後にエンポルダにその名前を与えたギリシャの都市でした。 その4世紀後の紀元前2世紀頃には、エンポリアエやタラコネンシス(現在のタラゴナ)などの地域のワインが、ローマ帝国の国内市場や大都市で知られていたことを証明する考古学的な証拠がたくさん残っています。

地勢

DOエンポルダはカタルーニャの北東に位置し、北のピレネー山脈と南の地中海というコントラストは、自然の境界を形成しています。息をのむようなコスタブラバ(荒々しい海岸という意味)の風景は、有名な北風「トラモンターネ」とともに、エンポルダを海と山を結ぶ真にユニークな場所にしています。

気候

「トラモンターネ」という風速120 km / hを超える突風を伴う強い北風は、この地域のブドウ栽培に大きく影響を与え、ブドウの健康的な生育に非常に有益です。
冬は霜が少なく穏やかで、夏は暑く潮風の影響を受けます。 年間平均気温は14〜16℃。降雨量は年間約600リットル。 気温と日照の点で、エンポルダ地域はアメリン・ウィンクラーのリージョンIIIにあり、中長期の成長期の品種に最適で、ナチュラル・スイートワインの生産に最適です。 全体的に気候はブドウ栽培に理想的であり、暖かい地域にありがちな荒々しさの無い、高品質なワインを生産します。

ブドウ畑

DOエンポルダのブドウ樹の大半は30年以上古木です。 古いブドウ樹はより高品質のワインを生産することがよく知られているため、高品質のワイン造りに適しています。 これに加え、近年では近代的なワイン製造技術に適応し、新しく導入したブドウ品種のために、重要な更新と改善が実施されています。
黒品種はカリニャン別名サンソーがもっとも重要で、ガルナチャ・ティンタ(エンポルダではLledonerジェドネールとして知られている)とともにエンポルダのブドウ栽培の基礎を形成しています。 これらの伝統的な品種に加えて、テンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーなどの新しい品種が導入されています。
最も人気のある白品種は、ガルナチャ・ブランカ、マカベオです。 マスカット、伝統的なチャレッロ、最近植えられるようになったシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ゲヴュルツトラミネールなども栽培されていますが、それほど多くはありません。

推奨及び認定品種

白:推奨品種
ホワイト・ガルナチャ、グレイ・グルナッシュ、マカベオ(ビウラ)、モスカテル・デ・アレハンドリア
黒:推奨品種
サンソー、ガルナチャ・ティンタ
白:認可品種
シャルドネ、ゲヴェルツトラミネール、マルヴァジー、ムスカ・ア・プティ・グラン、ピカポル・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、チャレッロ
黒:認可品種
カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン、メルロー、モナストレル、テンプラニーリョ、シラー、ガルナチャ・ペルーダ

ワイン生産

DOエンポルダには多種多様なワインがあります。赤ワインは高品質、フルボディ、しっかりとした構造でバランスが取れており、時には熟成により色合いが増します。レセルバとクリアンサは特別なアロマを誇っています。それらは複雑で、繊細な香りとスパイスのヒントを持ち、果物とブドウの香りを保持します。味わいでは、フルボディ、風味豊かで、心地よいワインです。
フレッシュで風味豊かな白ワインは、原産の品種や他の高品質の単一品種で精巧に作られています。ロゼワインはまた、明確なチェリー色、素晴らしい個性、繊細な香り、フレッシュで適度なアルコール含有量で生産されています。
この地域の特産品は、ガルナチャから作られるナチュラルスイートワインワインは、ブドウ自体の風味、熟成、温かみ、滑らかさを備えたフルボディの優れたデザートワインで、さらに地域独自の甘いワインであるモスカテル・ド・エンポルダも特徴的です。
オーガニックワイン、ミステレス、熟し過ぎたブドウから作られたワイン、スパークリングワインは、エンポルダで精巧に作られた一連のワインを完成させます。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2019年12月現在)およびエンポルダ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Jumilla & Yecla / フミーリャとイエクラ

ムルシア州のフミーリャ、イエクラのDOに関心が集まり始めています。

白ぶどう品種
メルセゲラ
アイレン
ペドロ・ヒメネス(フミリヤのみ)

黒ぶどう品種
モナストレル
ガルナチャ
カリニェナ(マスエロ)
センシベル(フミーリャのみ)

フミーリャ・イエクラ

ムルシア州の北部にあるフミーリャは、夏は40度に達するほど暑く、冬はしばしば氷点下になるほど寒さが厳しい大陸性気候の土地で、年間3,000時間もの日照に恵まれますが、降雨量はわずか300ミリと乾燥しています。この苛酷な自然環境のもと、アルコール度数の高いワインが造られ、伝統的にほかの地域のワインを力強くするためのブレンド用(バルクワイン)として売られたり、あるいは低価格の日常消費用のワインの産地と評されていました。しかし、1980年代末になって、ほかの地域から100年あまり遅れてこの地域にフィロキセラ禍が発生し、ぶどう畑の多くが改植を余儀なくされたことがきっかけで、ワインの品質向上のためにぶどう栽培の改善が始まりました。

この地域のぶどうはほとんどが地元原産のモナストレル(フランスではムールベードルと言われる)で、これに加えカベルネ・ソーヴィニヨンが認定され、メルロシラーも試験的に一部のワインに用いられています。赤とロゼのワインにはモナストレルを最低50パーセント使用しなければなりません。まだまだ多くのピエフランコ(接木していないぶどうの木)が残るこの地域、大きな潜在性をもつモナストレルを主体とした、品質の高い、独自の個性をもつワインの産地へと大きく転換してきました。

イエクラはフミーリャに隣接し、スペインで唯一、ひとつの町(イエクラ)からなる原産地呼称です。フミーリャ同様、大陸性気候で、やはりモナストレルを中心にカベルネ・ソーヴィニヨンメルロを用いて、良質な熟成タイプの赤ワインが造られるようになり、隣接する周囲の大産地の陰から抜け出しつつあります。

Montsant / D.O.モンサン

D.O.モンサン

2002年秋に地域レベルでDOとして承認されたこの若い原産地呼称は、D.O.タラゴナのサブゾーン、ファルセットとしてすでにかなりの名声を獲得していました。 ブドウ畑は壮観で美しい丘陵地帯にあり、その斜面にはアーモンドやオリーブの木、松などが生育しています。この地はプリオラートの周りを馬蹄形に囲むように位置していますが、ワイン自体は独自の明確なアイデンティティを持っています。

1,900ヘクタールのブドウ畑を有し、年間500万本のワインを生産するD.O.モンサンのワインの特徴はブドウ品種にあります。モンサンの土壌と気候の影響を受けて育った土地の固有品種グルナッシュとカリニャンに、最近導入されたカベルネ・ソーヴィニョン、シラーやメルローがブレンドされています。生産は協同組合と家族経営のワイナリーとに大別され、しばしば地元でトレーニングを受けた若い醸造家たちがアドバイスを行っています。

ブドウ畑とワイン

D.O.モンサンは、大規模な協同組合から家族経営まで、大小様々な規模、タイプのワイナリーが共存しています。D.O.の設立時には28だったワイナリーが現在では50を超えています。各ワイナリーの規模やタイプが違っても、すべてはこの土地を語る高品質のワインを生産するという同じ目的を共有しています。
D.O.モンサンのワインは、何世紀にも渡る伝統と、現在の学術的な知識の結果です。畑とワイナリーの間の不可分のバランスの結果である精緻化のプロセスに、人間の手が介在する職人の技と言えます。

ブドウ品種

D.O.モンサンのブドウ畑は、低いところは海抜50メートルから最も高いところでは700メートルのところに植えられています。
D.O.モンサンによって承認されたブドウの品種の中には、歴史の古い優勢な4品種のブドウがあります。白品種はガルナチャ・ブランカとマカベオ、そして黒品種がガルナチャ・ネグラとカリニャンで、それらはモンサンのブドウ畑の65%以上を占めています。
これらの伝統的かつ土地に自生している品種は、土地に最もよく適応し、D.O.モンサンのワインに独自の個性を与えています。

これらの伝統的な品種に加えて、D.O.モンサンでは、シャルドネ、モスカテル、パンサル、パレリャーダ、カベルネソーヴィニヨン、ガルナチャ・ペルーダ、メルロー、モナストレル、ピカポル・ネグレ、シラー、そしてウル・デ・リブレ(テンプラニーリョ)でワインが造られています。
特にガルナチャとカリニェナは、モンサンの本質と言えます。

黒ブドウ品種

ガルナチャ・ネグラ

認定ブドウ品種から造られたワインで、最低アルコール濃度は10.8%、最高は12.8%。伝統的な瓶内2次発酵によって造られる。高品質スパークリングワイン製造のためのベースワインとして使用することができる。(訳注:D.O. CAVAの製造もおこなわれている)

カリニェナ

日光があれば適切に成熟する、比較的生産性の良い品種です。 カリニェナのワインは、しっかりとした色素があり、芳香が強く、適度な酸味を楽しむことができます。軽い渋みがあり、非常にエレガントです。

構成比

ガルナチャ・ネグラ36%
カリニェナ30%
ウル・デ・リブレ(テンプラニーリョ)11%
シラー7%
メルロー7%
カベルネ7%

白ブドウ品種

ガルナチャ・ブランカ

温かい気候によく適応し、ジューシーで香り豊かな果実味のある品種で、個性のある素晴らしい味わいの白ワインが作られます。 ガルナチャ・ブランカのワインは、若くても樽熟成であっても、酸味とバランスに優れています。ハチミツと下草の香り、そして口中のシルキーさは、この品種に特有のものです。

マカベオ

顆粒は大きく皮の薄い、黄金色のブドウ品種。 成熟すると糖分が凝縮します。 ドライでフレッシュ、バランスの取れたワインになります。 リンゴや白い果物のフルーティーな香りは、マカベウの典型です。 若飲みに適しており、しばしばガルナチャ・ブランカとブレンドされます。

構成比

ガルナチャ・ブランカ56%
マカベオ38%
シャルドネ3%
モスカテル1%
チャレッロ1%

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2019年9月現在)およびモンサン原産地呼称統制委員会HPの一部を和訳したものです。

Penedés / ペネデス

D.O.ペネデス

D.O.ペネデスは、長い間革新的なブドウ畑やワイナリーに関わってきました。1970年代には、スペインで最初のステンレス製の設備を使用して低温発酵をする地域となりました。それ以来ペネデスでは、土地の固有品種とフランス系の品種のブレンドで、優れたモダンなワインが造り続けられています。
この地域の標高や土地の景観、そして微小気候などが、様々な品種の良い成育に役立っています。最近では、在来品種の復活、統合的な有機栽培技術の開発、新しい品種や植栽密度などに関する広範な実験や研究が行われています。地域の主要な町ビラフランカ・デル・ペネデスにはワイン博物館があります。

2013年以来、多くの新しい生産者がD.O.に加わり、それまでスティルワインに比べて生産量の少なかった高品質なスパークリングワインの比重が高まっています。 2014年にはこれらのワインに「クラッシック・ペネデス」のブランド名が付けられ、スパークリングワインにより明確な新しい規定が制定されました。「オーガニック」(ペネデス産ブドウのみを使用)と、「レセルバ」(クラッシック・ペネデスを最低15ヶ月セラーで熟成)です。

土地と気候

土地とブドウ畑は地理的にも政治的にも分断されていません。ペネデス地域は広く開放的で、海と山の間、バルセロナとタラゴナの間の中間の長い一帯の土地をカバーしています。

ゾーン

ペネデスのブドウ畑は、内陸の山々と地中海沿岸の小さな平野の間に位置する、カタルーニャ内陸部の中心部にある窪地に存在しています。D.O.はペネデス・スペリオール(内陸山脈の近く)、ペネデス・マリティム(海岸山脈より海側の地域)、そしてこれらの地域の間の平野から成る中央ペネデスの3つの異なるゾーンで構成されています。

微小気候

ペネデスには、様々な高度と海に近いことで特徴付けられる、多様な微小気候が見られます。気候は穏やかで暖かい典型的な地中海性気候。 ペネデス・マリティムは海の近くにあるため穏やかです。ペネデス・スペリオールは降雨量が多く、最高気温と最低気温の差が大きくなっています。セントラル・ペネデスでは2つの微気候が混じっています。

特異点

D.O.ペネデスのワインの多様性は、その地域の特異性に基づいています。味わいや香り、ボディやストラクチャーの幾通りもの多様性は、丘や谷の緑、あるいは地中海の青によって特徴付けられ、地域を構成する様々な気候や土地、そして土壌の違いの結果となって表れています。

ブドウ品種

白ブドウ品種

D.O.ペネデスは、伝統的な品種(チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ)と、地域に導入され長年に渡り良い結果をもたらしている品種(シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン...)で作られた様々な高品質なワインとして広く認識されています。チャレッロを主体にしたワインを標準的な味として、全てのペネデスのワインは、香り、味わい、品質において五感に訴えかける喜びを与えてくれます。
殆どのペネデスの白ワインは若飲みタイプで、瓶詰めの翌年、官能特性がピークに達したときに飲み頃を迎えます。
またペネデスの生産者は、白ワインを樽で発酵、熟成させ、2〜5年以上も熟成する驚くべきワインを造っています。
これらの白ワインは、ソースなしで頂く魚介類、牡蠣などに良く合います。また卵、冷たい料理、新鮮なチーズや軽く炙ったチーズなどにも合います。

黒ブドウ品種

何年にも渡る実験と絶え間ない革新、そして失われた先住民の品種を取り戻し、新しい消費者の傾向に注目するD.O.ペネデスは、五感のための贅沢とも言える上質な赤ワインを幅広く提供しています。
ペネデスの赤ワインは、適切な条件(光、匂い、振動から保護され、15℃以下の一定の温度で保護されている)で保存すると、時間の経過とともに向上します。
ヴィンテージやブドウの種類にもよりますが、4〜5年間は進化し続けます。 テーブルでは、レセルバ、または単に良いペネデスの赤は、赤身の肉やローストに最適です。より芳香の強い赤の場合は、白身の肉とブルーチーズが理想的な組み合わせです。

チャレッロ

チャレッロはD.O.ペネデスの主力品種。華麗で、ユニーク、その土地の本質を表すに足る品種です。

チャレッロの特徴

チャレッロはD.O.ペネデスの固有品種で最も広く栽培されていて、ペネデスを代表するブドウ品種です。栽培面積は7、000ヘクタール以上です。ペネデスのテロワールと気候によく適応しており、野性味のある、着実に成長するブドウ樹で、春先に芽吹きます。干ばつと暑さの両方に強く、その収量と品質は年々バランスがとれてゆき、古いブドウ樹になるほど、良くなっていきます。
樽を使わないチャレッロのワインは、なめらかなミディアムボディのワインで、シルキーなキャラクターです。 フルーティーで香りが良く、ほど良い酸味と素晴らしいアルコールレベルを有します。 熟成を目的としたチャレッロ主体のワインは、フルボディの暖かいニュアンスで余韻が長く、果皮の浸潤や樽または卵型のセメント槽の中での発酵、シュール・リーなどによって高められた顕著な品種表現を持つ、ミネラリィなフィニッシュのワインです。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2019年6月現在)およびペネデス原産地呼称統制委員会HPの一部を和訳したものです。

Pla de Bages / D.O. プラ・デ・バジェス

DO プラ・デ・バジェス

バジェスはとても小さくて古いワイン産地ですが、先進的ないくつかのワイナリーのおかげで、1998年にDOに認定されました。
家族経営の小さなワイナリーと大規模な協同組合は、新しい生産方法と新しい品種を研究しています。 今のところは土地固有のブドウ、特にピカポルとマカベオが優勢ですが、ここの気候と地勢に非常によく適応するフランスの品種が注目の的となってくるようです。

土壌と気候

バジェスは地中海気候でありながら、山間部特有の大陸性気候の影響を受けています。
ブドウ栽培に理想的な気候条件、例外的な微小気候、少ない降雨量、大きな寒暖差、ローム質および石灰ローム質の土壌などを持っています。
松、オークなどホルムオークの森に生息するこれらの芳香植物がバジェスのブドウ畑を取り囲んでおり、ブドウはワインには、ラベンダー、タイム、ローズマリーのバルサミコなどの香りが漂っています。
これらの特性により、バジェスは素晴らしい個性を持ったワインを生産するのに最適なエリアとなっています。

歴史

バジェスがワインの土地であることは事実です。 バジェスでブドウ畑がいつ成長し始めたかは明らかではありませんが、中世の写本「サン・ベネディクトゥスの奇跡」の著者は、この地域の名前はワインの神バッカスに由来すると解釈しました。 バッカスからバカシス、それがバジェス(という名前)と変わっていったと思われます。

この地域では、ほかの地中海地方の地域と同様、紀元前のローマ時代から盛んにワインが生産されていましたが、イスラム教徒の侵攻により、多くのぶどう畑が荒廃しました。
その後、940年に最初に栽培されたぶどう畑があります。この時期、バジェスのサンベネド修道院が重要な役割を果たしました。

カタルーニャ内陸部のバジェスでは、ブドウが栽培され、ワインが上手に作られました。ほかの地域で作られる小麦や他の農産物と引き換えに、この地域の山岳地帯のワインが他地域に供給されました。
ぶどう畑は拡大し中心地マンレサには多くの教会や橋など大きな建設物が建てられるようになりました。
16世紀と17世紀には、ワインの取引が非常に重要になり、生産技術が向上し、蒸留物(蒸留酒)が普及しました。
1800年台の後半には、バジェスはカタルーニャで最大のブドウ畑(27,700ha)を持つ地域となりました。それはバジェスのブドウ園の黄金期でした。
その後も拡大を続けたバジェスでしたが、1800年台の終盤からフランスのブドウ畑を荒廃させたフィロキセラの害がこの地へも及び、1900年台には深刻な影響を与えました。
しかしアメリカ系の台木への接ぎ木でフィロキセラに対抗、1922年の国勢調査で、バジェスのブドウ畑は23,394ha登録されていました。フィロキセラによってもバジェスのワインの伝統は揺るがなかったのです。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2020年3月現在)およびプラ・デ・バジェス原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Priorat / D.O.Ca プリオラート

D.O.Ca プリオラート

プリオラートは2009年7月6日に国の認めるところにより、スペインで2番目のDOCa(Qualified Designation of Origination特選原産地呼称)となりました。これは高い品質を長期に渡り一貫して維持して来たことを認められたワインのための、より高い各付けです。それ以前の2000年からは、カタルーニャ政府レベルの承認により同ラベルをつけて販売はしていました。

プリオラートは、力強くて濃厚で素晴らしい赤ワインが、8世紀以上に渡って作られてきた黒い丘の極小な地域です。

タラゴナ県に位置するこの産地は、生産者がワイン作りに新しい技術を適用し始めて、ほんの十年で名声を得ました。80年代の初めに、もともとあった土地の固有品種に加えフランス原産品種が植えられたブドウ畑からは、それ以降「新生プリオラート・ワイン」が生み出され、そのワインは絶賛されました。今日ではこれらのワインは、スペイン国内だけでなく国際的にも最も有名なワインとなっています。

伝統的な部分と新しい部分を併せ持つワインの品質は、独特の微小気候と土壌に基づいています。 プリオラートをヨーロッパで最も注目されているワイン産地のひとつにしたのは、このテロワールと新旧のワインの組み合わせです。

DOCaプリオラートは、タラゴナ県の中心部にある小さな山岳地帯です。 モンサン山脈の山塊が北の境界を形成し、西にはフィグエラ山脈、東にはモロ山脈、南にはシウラナ川の下流がエブロ川に向かって流れています。シウラナ川とその支流はこの地域の主要な地理的動脈であり、尾根と山腹の地理的な曲線によって一連の谷ができています。 地域行政的には「プリオラート」と呼ばれるより広い行政区域の一部であり、そこにはプリオラートのDOCaではない地域も含まれます。

DOCaプリオラートの面積は17.629haで、そのうちの1,916haにブドウが植えられ、600人以上の栽培農家がいます。 プリオラート郡の23の自治体のうち9つがDOCaプリオラートを形成しています。これら9つの自治体とは、ラ・モレラ・デ・モンサン(スカラ・デイを含む)、グラタリョップス、ポレラ、ポボレダ、トロハ・デル・プリオラート、ラ・ビレーリャ・アルタ、ラ・ビレーリャ・バイシャ、エル・リョアール、ベルムント・デル・プリオラートです。 また、DOCaプリオラートの範囲には、ファルセット自治体の北部(マソス・デ・ファルセット)とモラール自治体の東部(レス・ソナレス・デル・モラール)も含まれています。最初の6つはプリオラートを作り上げた、スカラ・デイのカルトジオ修道院が構成した自治体です。他のものは1932年に作られ、DOCaプリオラートの現在の領域を形成しています。カルトジオ会の修道士たちによって支配され、栽培やワイン造りが推進、促進された結果、ブドウ畑は拡大し、ワインの品質が向上して、この地域は世界的に有名になりました。

歴史

プリオラートという名前は、古くからワインに関連付けられて来ました。この産地の土壌、気候、そして伝統的な方法でワインを製造してきた人々の努力は、現在では品質へのニーズに適応した新しい技術によって支えられており、それらの全てが、ユニークで比類なき製品、「プリオラート・ワイン」をもたらしました。(訳注 Prior,Prioratとは修道院という意味)

スカラ・デイのカルトジオ会の修道院は、DOCaプリオラートのワインとワイン造りの発祥の地です。物語は、アルフォンス二世がプロバンスからカタルーニャに定住するカルトジオ会のための理想的な場所を探すために、2人の騎士を送ったことから始まります。彼らがモンサン山脈の麓に辿り着いた時、そのあまりの景観の美しさに驚き、土地の羊飼いにその訳を訪ねたところ、羊飼いは、その昔、谷で起こった超自然的な現象―最も高い松の木から、天使たちが天に昇った階段が現れたーという話を彼らにしました。

その土地は修道会に提供されました。1194年に設立されたカルトジオ会は、その松の木があった場所に聖マリア用の祭壇を造りました。こうして物語は修道院に名前を与え、強く地域に根ざしたアイコンを形成しました。

修道院僧は修道院でワインを作り、霊性と労働を生活に取り入れました。そういった意味でプリオラートのワインは神秘的なワインと言えるかもしれません。

今日、カルトジオ会修道院の廃墟は、謎めいた雰囲気で訪問者を魅了します。この廃墟の上には様々な地質層が山の頂上まで重なっていて、灰色、黄土色、黄色から茶色と赤まで、様々な色調が織りなす様はさながら神秘的な階段のようで、それは青空に舞う天使のような白い雲へと繋がっています。

1000年近くの間、9つの小さな村々が、モンサン山脈の麓に点在するスレート土壌の斜面の間に存在していました。住人でありワイン生産者である彼らはその間ずっと、斜面で土地を形成してきました。教会の財産を没収したメンディサバル法(1835年)のおかげで、自分たちの畑となったぶどう畑に力を注ぎ、ブドウ栽培者たちは彼らの尊厳を取り戻しました。

その繁栄も長くは続かず、この地にフィロキセラが到達しました。さらにプリオラートにとって悲惨なことに、カタルーニャにおける繊維産業の興隆によって労働力は都市部に奪われました。そんな中で新しいブドウが再び植えられることはありませんでした。ごく一部を除いて。そしてそれが幸運にも今日まで生き延びて来たのです。

現在70歳から80歳になるブドウ栽培農家の人々が、この土地に残って伝統的な農法を守ってきたおかげで、プリオラートのワイン文化は維持されてきました。
ここ数十年の間に、手ごわいポテンシャルを持ち、複雑で豊かな、保存された景観に介入することが可能になりました。 そして1980年代の終わりには、品質と名声を回復することを目的に、知恵、景観、伝統と、新しい起業家精神とが結びついた、新しい繁栄のサイクルが始まりました。

ブドウ畑の修復は、土地の歴史に忠実であることを確認しながらゆっくりと行われました。それは伝統的な文化の発展と、農地の過去の遺跡、そして活気に満ちた自然を尊重し、効率的な植え替えと守るべき魅力と一緒にした興味深い組み合わせでした。

地域

その土地の景観について語ることは、複雑な要因や様々な視点があることから、常に困難な作業です。

しかし、プリオラートが持つのは、ただ一つ、その独自性です。例え同じような山々や農地としての特徴を持つ場所が他にあったとしても、それとは異なる特徴を持つ非常にユニークな土地であること、そしてそこにいることに気づくでしょう。

最終的にDOCaプリオラートの全体像を定義するのは統一性です。すべての囲い地、丘の中腹、小川、農場、庭園、小道、石造りの納屋や農家は、プリオラートの本質を定義する特徴や本物の手触りを持っています。私たちはあなたがこの無二の場所が、土地の性質、伝統そして壮観な風景を持っている場所だと気づくことを知っています。それはスレートの土地であり、山から穏やかな尾根に沿って急な丘陵地帯まで走っています、どのようにしたら、このような土地にブドウを植えることが可能であったのでしょう。

DOCaプリオラートは、コンパクトで明確な景観を形成しており、壮大な山の円形劇場のような形状で、スレート土壌の斜面を持つ丘がモンサン山脈の麓にまで広がっています。農業的には最近までほとんど無傷のままでした。
この地域の曲がりくねった地形は、多くのブドウ畑が「コスター」(カタルーニャ語で急斜面を意味する)として機能していることを意味します。実際ここには他では類を見ない急勾配のテラス状の畑が作られています。
結果的にこの景観は、プリオラートの決定的な特徴である独特の個性をブドウ畑に与えているのです。
DOCaプリオラートの大部分は、特別な自然保護計画(PEIN)、またはナチュラ2000ネットワークのいずれかとして、地域の保護を受けています。またその一部は、モンサン山脈自然公園に含まれています。

ブドウ品種

DOCaプリオラートのDNAと言えるブドウ品種がガルナチャとカリニェナです。
ブドウ栽培は、低いところではベルムント・デル・プリオラートとエル・モラールの各地区で海抜100メートルから、高いところではラ・モレラ・デ・モンサンとポレラの750メートルまでで行われています。ブドウはほとんどの場合15%を超える勾配を有する斜面で栽培されていますが、一部の畑では勾配は60%にも達しています。

この地域の曲がりくねった地形は、多くのブドウ畑が「コスター」として機能していることを意味します。実際ここには他では類を見ない急勾配のテラス状の畑が作られています。これらのテラスのいくつかはとても狭く、2列のブドウ樹のためのスペースしかないので、機械に頼ることができません。この景観が、プリオラートの決定的な特徴である独特の個性をブドウ畑に与えているのです。

ここで植えられたブドウは土壌とその地域特有の気候により苦しむ傾向にあり、結果として収穫量は非常に低くなります。ブドウ樹1本あたり平均1kg未満です。しかしこれは、この地域で生産されたワインが非常にユニークな個性を持っていることを意味します。

収穫期間は長く続く傾向があります。ベルムントとエル・リョアールで9月中旬頃から始まり、ポレラとラ・モレラ・デ・モンサンでは10月末から11月の初めまで続きます。よく熟したブドウの長い発酵期間は、ワイン醸造家がブドウから豊富な成分を得ることを可能にし、また果皮のマセレーションを総合的に促進します。

村々(サブゾーン)

DOCaプリオラートは、12のブドウ栽培地域、異なる村々によって構成されています。その各村は産地形成のために、地理的、環境的、気候的、社会的、歴史的及び経済的ブドウ栽培変数などの要件を考慮しています。これらの情報を通してワインの社会的ルーツと各村の文化的ルーツが特定され、現存する行政区分の枠を超えたDOCaプリオラートのサブゾーンの社会的なアイデンティティが確立していきます。

ロス・ビノス・デ・ビラ(村名付きワイン)

同じ村のブドウから作られたものであるロス・ビノス・デ・ビラ(Los vinos de villa)は、これらのワインと土地の結びつきを表現しています。 2013年の初め、20以上のワインがロス・ビノス・デ・ビラとして登録されました。これはDOCaプリオラートのワイナリーの品質と信頼性へのこだわりの好い例です。

このプロジェクトの目的は、この原産地呼称の村々のアイデンティティを強化し、生産されたワインとの関係を再確認することで一歩前進することです。実際、専門家によって最も評価されているプリオラートのワインの特徴の1つは、原産地、つまり土壌(テロワール)に対する高い忠誠心です。

町から町へ、お祭りからお祭りへ。DOCaプリオラートがあなたを招待します。
地元の生活様式はその地域にアイデンティティを与えます、そして、それらを保存しているDOCaプリオラートの統制委員会も彼らの進歩と改善を支持します。この理由で、DOCaプリオラートは産地のそれぞれの町のワインを宣伝する様々な見本市や試飲会を行う組織について発表しました。DOCaプリオラートの統制委員会、地元の議会、ワイナリーはさらに一歩前進したいと考えており、ワインを一般に公開する目的で、年間を通じて幅広い活動を展開することに同意しました。

「土地の名前」プロジェクト

素晴らしいワインは、特権的な場所の厳格で純粋な果実です。絞り込むほど、アイデンティティはより正確になります。これは素晴らしいワインを定義するために不可欠です。この文脈においてDOCaプリオラートは、透明性、謙虚さ、かつてなくなったものの復活という3つの主な価値を強調しながら、ワイナリーで生産されるワインのこの新しい認定を推進しています。

ワインの分類  区切る土地の広さによってワインを分類しています。

DOCaプリオラートワイン

DOCa プリオラート全体をカバーするワイン。このDOCaの一般的なワイン栽培の個性と典型を反映しています。

Vi de Vila ビ・デ・ビラ(村名ワイン)

村の景観の独特なアイデンティティ、ワインの産地の多様性を総合的に伝えます

Vi de Paratge ビ・デ・パラッテ(区画ワイン)

さらに純粋な本質、地形学、地質学、そしてより限定された微小気候に関連した性格を示しています。

Vinya Classificada ビーニャ・クラシフィカーダ  (認定ワイン)
ほかのワインとは区別され特に優れていると認定されたワイン

個別に瓶詰めするに値する、卓越した美徳の個々のワイン生産から生まれています。

Gran vinya classificadaグラン・ヴィーニャ・クラシフィカダ(特別認定ワイン)

自然と歴史の産物が示す稀有な成功例。うつろいやすい自然の純粋な気まぐれと、伝統を生かし、現在まで守り続け、時を経ても変わることなく私たちの時代の最も卓越したぶどう界の宝石(ワイン)に与えられるカテゴリー。

トレーサビリティ

DOCaプリオラートの統制委員会は、プリオラートのすべてのワイン生産地(畑)を記録化しました。その理由は、与えられた資格に従って、すべてのワイン、すべての畑とすべてのぶどうの由来を保証するためです。したがって、DOCaプリオラートの技術者は、トレーサビリティの厳密な管理のおかげで、現在の分類で確立された由来と規則がすべてのワインに適用されることを保証できます。

今日、DOCaプリオラートには、575のワインメーカーと109のワイナリーによって栽培されている、わずか2,000haのブドウ畑があります。ブドウ栽培とワイン造りは、原産地の村々の経済活動の主軸となっています。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2019年5月現在)およびプリオラート原産地呼称統制委員会HPの一部を和訳したものです。

Tarragona D.O. / D.O.タラゴナ

DOタラゴナ

タラゴナは、カタルーニャ最大のワイン産地(原産地呼称:DO)の1つで、若い赤ワイン、ロゼワイン、白ワインから、ポートワインのような酸化熟成タイプのものまでが造られるに相応しい土壌と気候を兼ね備えています。そしてこれまでの歴史においても最も有名なワインでした。
現在、生産地域は、主にカンプ・デ・タラゴナの地域とリベラ・デ・エブレ(エブロ川の沿岸)の一部に位置する73の自治体に広がっています。
今日では、生産量の約4分の3を占めるのがフルボディのアロマティックな白ワインで、その他には若い赤ワインが市場に参入しています。

歴史とワイン造りの伝統

タラゴナ国立考古学博物館にあるローマのアンフォラ、DOタラゴナのロゴの入ったアンフォラは、この産地における数千年に及ぶブドウ栽培の存在を象徴しています。また、アンフォラはワインの保管と輸送に古代から使用されていた陶器の器であり、ローマ帝国とタラゴナを繋ぐ文化遺産とも言えます。
西暦1世紀から、イスパニアの大きな州の州都であり政治の中心であり、第1級の商業港であるタラッコ(現在のタラゴナ)から、帝都ローマに向けて、ワインで満たされたアンフォラを積んだ多くの船が出発しましたが、同時にガウル、ゲルマニア、ブリテン島にも運ばれました。これらの輸出において、タラッコのワインは、地理的な優位性を伴って既に市場に参入していました。このことは、1世紀のラテン作家、シリウス・イタリクスや小プリニウス などの著作からも明らかです。 ローマ帝国は、タラゴナ地域でのワイン造りの背後にある真の推進力であり、タラッコの領土は彼らのワインのお陰で際立った存在であり、帝国の中で最も特権的であると考えられていました。タラゴナには常にワインの輸出の伝統があり、タラゴナの港の隣にあるカレール・レアル(王の道)通りには多数のワイナリーが集中しており、ヨーロッパ中にワインを輸出していました。
国際市場におけるこの特権的地位の維持は、ブドウ栽培とワイン生産における絶え間ない革新を通じてのみ達成することができたのでした。

地理的エリア

DOタラゴナの生産地域には2つの明確に区別された地域があります。 カンプ・デ・タラゴナ(タラゴナ平野)には、アルト・カンプ郡、バイス・カンプ郡、タラゴネス郡があり、その他にはリベラ・デブレ地区があります。 この産地は、エブロ川と地中海の間に位置しています。産地のほとんどは標高600 m未満であり、ブドウ畑は標高100〜400 mに位置しています。

土壌と気候

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土壌

DOタラゴナの特徴の1つは、土壌の不均一性です。カンプ・デ・タラゴナ地域の土壌は主に中新世の石灰質で軽い土壌であり、リベラ・デブレ地域の土壌は第三紀からの石灰質で石質で、第四紀の沖積層が含まれています。

気候

DOタラゴナの気候は地中海性気候で、エブレ渓谷の最も高い地域で大陸の影響を受けています。 ブドウ畑は、タラゴナ平野のマリナーダ(海から海岸へのそよ風)とミストラルのと、リベラ・デブレのミストラルの影響を受けています。
この地中海性気候は、穏やかな冬と暑い夏が特徴ですが、海風によって緩和されます。 タラゴナ平野の平均年間降水量は475mmで、リベラ・デブレにおいては650mmです。
リベラ・デブレでは、冬は寒く、夏は暑くて非常に日照量が多くなります。このような気候はブドウの成長に最適で、酒精強化ワインなどに最適な高品質のブドウが生産されます。

ブドウ品種

DOタラゴナでは白ブドウが優勢で、白品種が総栽培面積の83%、黒ブドウは17%となっています。

協同組合主義

協同組合主義はカタルーニャ州の協会の歴史の中で非常に重要なムーブメントでした。 DOタラゴナでは、DO産地内で生産する殆どのブドウの栽培者を集めるため、協同組合は過去も現在においても非常に重要です。協同組合は常にDOタラゴナとのつながりを維持してきました。そのことにより、産地全体に存在感を与えることができたのです。 現在DOタラゴナには13の協同組合が属しています。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2020年3月現在)およびタラゴナ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Terra Alta D.O. / D.O.テラ・アルタ

DOテラ・アルタ

カタルーニャ南部の農村地帯にあるこの原産地呼称は、タラゴナ県の西にある12の自治体で構成されています。新規参入のワイナリーと、従来の、経験を積んだ協同組合とが共存しており、地元のブドウ品種と外来品種の両方を栽培しています。

テラ・アルタは、「高いところ」という意味の地域の名前が示すように、美しい丘陵地帯にあり、ここに魅了されたピカソは、夏を過ごした時に風景を絵にしています。

地理的に孤立しているため、つい最近までは地元消費用にワインが造られており、そのおかげで伝統的なワイン製法を維持し続けることができました。 同時に小規模ワイナリーや大規模な協同組合でも、優れた地中海的な赤ワインを生産しています。また、新しいテクノロジーに対しては、かなりの投資が行われています。

DO内の協同組合のいくつかの建物は1920年代に建てられおり、アントニオ・ガウディの教え子であるセサール・マルティネルによるモダニズムのデザインで有名です。中でもピネル・デ・ブライ村とガンデサ村の協同組合はその傑出した例と考えられています。

テロワール

生産地の鍵となるのは、地中海の内陸地方です。
DOテラ・アルタのブドウ栽培およびワイン生産地域は、カタルーニャの南部、エブロ川とアラゴンとの州境の間にあり、ラ・テラ・アルタ郡の12の町を含んでいます。

その景観には、地中海に近い内陸部のテロワールのすべての特徴である、海岸に面した石灰岩地帯、小さな川、岩の山、ウバメガシの木々、シロマツの森、そして典型的な地中海の作物であるアーモンド、オリーブ、ブドウなどで覆われた農地、などが含まれています。

テロワールの特徴

  • 土壌は中程度の凝縮度で、石灰岩が豊富で、有機物は少ない。最大17の物質で構成されている。
  • 気候は地中海内陸部の特徴的な気候で、日照量が多く雨が少ない。
  • 気候には特に際立つ二つの特徴がある。その一つは、セレク(北西向きの風)とガルビナデス(海から来る南向きの強い風)という二種類の風とその独特のバランス、そしてもう一つが大陸性の寒い冬である。

ブドウ畑

独自のアイデンティティーを持つ、持続可能なブドウ生産。

DOテラ・アルタのワイン生産の特徴
1.傑出したブドウの健康状態
2.完熟したブドウ
3.保護された生産のための卓越したワイン生産の価値

ラ・プラナ、ラルティプラーノ、レ・バルスのすべての景観にブドウ畑があり、特に標高350~550メートルの生産地域の中央3分の1にブドウ畑が広がっています。

この地域では、テラス(段状の畑)が最も一般的な耕作単位であり、斜面が支配的な多様な地形に作物を育てようとする努力の結果です。斜面の角度は様々で、それぞれに違う様相を呈します。多くのテラスは石垣状の壁、または植物に覆われた斜面で、どちらも土壌浸食を防ぐのに役立ちます。

最も伝統的なテラスは小さな平地と斜面から構成され、それぞれ10%未満と10%以上の勾配で区別されます。谷底にも畑はあり、そこでは傾斜が無いので、水をより有効に利用できます。

伝統的なブドウ品種が優勢であることは、DOテラ・アルタでのワイン生産のもう1つの際立った特徴であり、これはガルナチャで最も明白です。 ガルナチャ・ブランカ、ガルナチャ・ネグラ、ガルナチャ・ペルダが主なブドウの品種です。マカベオ、パレリャーダ、サンソーともに、これらは耕作地域の4分の3を占めています。その他の外来品種は、この地域のテロワールの特徴により、原産地よりも遅めの収穫になっていています。

テロワールとワイン造りの文化との相互作用は、DOテラ・アルタのワイン生産が収穫の大部分において環境に優しいことを意味します。さらに、ブドウの収穫は、理想的な植物の健康状態、熟したブドウ、そして保護されたワインを生産するための並外れたワイン製造価値を特徴としています。

D.O.情報(ファクトファイル)

※上記文章はFoods & Wines from Spain(英語)(2020年5月現在)およびテラ・アルタ原産地呼称統制委員会の一部を和訳したものです。

Utiel-Requena / ウティエル・レケーナ

バレンシアの西、内陸に入った海抜700メートルの台地上を中心に約40,000ヘクタールものウティエル・レケーナのワイン産地が広がっていますが、長年バレンシアなどの陰に隠れていました。この地域でのみ栽培されてきたボバルが全体の75パーセントを占め、この品種とともにガルナチャをブレンドして造られるロゼワインや赤ワインがありますが、ボバルに代わってテンプラニーリョの栽培が奨励されるようになりました。

Valencia / バレンシア

地中海沿岸のリゾート地、バレンシア州の注目されるワイン産地

バレンシア

地中海沿岸で、果樹栽培の盛んなバレンシアは約17,000ヘクタールのワイン産地が広がっています。メルセゲラマルバシアから辛口の白ワイン、モスカテルからはとても軽やかで新鮮な味わいの甘口ワインが造られています。赤ワインの主要な品種はモナストレルガルナチャで、軽やかさのあるものからミディアムボディの若飲みタイプと、カベルネ・ソーヴィニヨンテンプラニーリョから造られる熟成タイプのものがあります。

地中海その他の産地(ブーリャス)

気候、地勢とも隣接したフミーリャに近い。同様、高樹齢のモナストレルを中心とした高級ワインつくりにようやく着手し始めた。今後の活躍が期待できる地域。

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